このコーナーでは熱帯魚の故郷や流通など、熱帯魚を取り巻く背景について解説していきたいと思います。
熱帯魚を取り巻く背景
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熱帯魚はどこからやってくる?
世界には様々な熱帯魚たちが生息していて、日本の熱帯魚ショップにも、主に熱帯アジア、南米、アフリカ、オーストラリアなどから、たくさんの熱帯魚が輸入されてきます。
また、現在ではこうした野生採取個体よりもむしろ、養魚場で人の手により卵から大切に育てられた養殖熱帯魚が一般的です。人に育てられた熱帯魚は病気や寄生虫の心配も少なく、種類によっては野生個体よりも美しい場合もあります。
世界でおこなわれている熱帯魚の養殖
養殖が行われているのは日本だけでなく、タイ、シンガポール、台湾などでは、需要の多い安価で丈夫な熱帯魚が養殖され、ドイツやオランダなどでは飼育繁殖に特別な技術を要する種類(中には野生では絶滅してしまった種類もいます)を中心に、高価でデリケートな熱帯魚の養殖が行われています。
いま私たちがデパートやペットショップで見ることのできる熱帯魚のほとんどは、こうした世界の熱帯魚養魚場から様々な流通ルートに乗って、はるばる日本へ輸入されてきた熱帯魚たちなのです。
熱帯魚の価格
熱帯魚の価格を決めるもっとも大きな要因は輸送費です。特に野生の採取個体では日本から遠い国の熱帯魚ほど高価ですし、袋にたくさん詰め込んでも生き延びることのできる丈夫な熱帯魚は、同じ輸送費でもたくさん運べるので安くなります。
また、もちろんなかなか採れない種類に需要があれば高くなりますし、滅多に採取できない種類でも需要がなければ同じ値段でまとめて送られてきます。特にカージナルテトラのような野生個体を中心に流通している熱帯魚には、頻繁に様々な珍種が混じってくるので、そうした珍しい熱帯魚を注意深く探してみるのも熱帯魚飼育における楽しみのひとつと言えます。