水槽

やさしい熱帯魚の飼い方

やさしい熱帯魚の飼い方をご説明しています。初めてでも失敗しないための熱帯魚の飼い方を初心者の方にもわかりやすく解説いたします。

熱帯魚の飼い方は決して難しくありません。ここでは初心者の方にも安心して熱帯魚の素晴らしさを楽しんでいただけるよう、最小限の器具で上手に飼育するためのセット手順や日常の管理など、熱帯魚の飼い方をやさしく解説してまいります。

熱帯魚の飼い方について

熱帯魚飼育に必要な器具

それではさっそく熱帯魚の飼い方を追っていきましょう。熱帯魚の飼い方についての最初の一歩、まずは熱帯魚の飼育に必要な器具類についてです。

熱帯魚水槽セット

1.水槽
水槽のサイズは置き場所の強度に合わせて選びます。

2.照明
水草が光合成を行うのに必要です。

3.底砂
水をきれいに保ってくれる濾過バクテリアの住み家です。

4.オートヒーター
水を熱帯魚の住みやすい温度にする保温器具です。

熱帯魚の飼い方〜飼育の準備〜

あらかじめ熱帯魚専用に揃えておくと大活躍してくれるアイテムです。

熱帯魚の飼育に便利な道具
熱帯魚の飼育に便利な道具

1.バケツ
水換えの時に大活躍する便利な道具です。

2.ボウル
料理用として売られている普通のボウルです。底砂を洗う場合に便利です。

3.スポンジ
食器洗い用のスポンジです。研磨剤の入っていないものを選びます。掃除の際にコケや汚れなどを取り除くのに便利です。キッチンペーパーでも代用できます。
※アクリルやプラスチックの水槽はキズがつきやすいので、専用のスポンジをご使用ください。

4.タオル
水換え専用のタオル(またはキッチンペーパー)がありますと大変便利です。水洗いした水槽の外側についた水滴を拭き取るのに役立ちます。

熱帯魚の飼い方〜飼育容器のセット〜

熱帯魚が届いた時というのは初心者でもベテランでも、それはもう、いてもたってもいられないほどワクワクしてしまうものです。ですがここは、はやる気持ちをグッとこらえて、水槽の準備をすすめてまいりましょう。熱帯魚の飼い方における一番のクライマックス、熱帯魚を入れるまでの手順を解説していきたいと思います。

1.水でよく手や腕を洗います。手についた石けんは徹底的に洗い流して下さい。

2.飼育容器(水槽)を軽く水洗いします。くれぐれも石けんや洗剤は使ないよう、ご注意を。

3.ボウルなどに底砂を入れて軽くすすぎます。
軽くすすぎます。

4.直射日光の当たらない、しっかりした平らな場所に水槽を置きます。

5.バケツに水道水を汲みます。次に、水温が20度から25度になるよう、お湯をバケツに入れ水温を調節します。その後、カルキ抜き(中和剤)を入れてよくかきまぜます。
カルキ抜き(中和剤)を入れてよくかきまぜます。
保温器具の有無に関わらず、必ず20度から25度の水を使用することが重要です。
※飼育容器に直接、熱湯を入れることは危険ですので絶対になさらないようご注意下さい。

6.飼育容器の中へ底砂を静かに入れます。

7.バケツの水を飼育容器へ3分の2くらい静かに注ぎます。
静かに注ぎ 底砂を平らにならします。

8.オートヒーターを飼育容器に固定し、ヒーターが完全に水中にあることを確認してコンセントを入れます。

9.流木や水草を入れます。

10.熱帯魚を袋のまま30分から1時間くらい水に浮かせておきます。

11.熱帯魚を袋の水ごとならすようにゆっくりと入れます。(これは丈夫で飼いやすい熱帯魚の場合になります。飼い方が難しい種類の場合には、こうした水合わせに数時間を必要とする場合があります。)

12.飼育容器にバケツの水を、フチから5センチくらいの水位になるまで静かに足します。

13.照明を点灯させれば完成です!

あとは水の中で鮮やかな緑の葉をゆっくりと広げていく水草の様子や、小さかった熱帯魚が日に日に美しく立派に成長していく様子をお楽しみください!

熱帯魚の飼い方〜日常の管理〜

飼いやすい種類が少数だけであれば、熱帯魚水槽は一度設置してしまうと後はそれほど手間はかかりません。ここでは管理の要点について熱帯魚の飼い方を解説していきたいと思います。

エサについて

エサは飼育容器をセットした翌日から1日おきに数粒だけを与え、もしわずかでも水が濁ったら、しっかりと澄みきるまでエサやりはやめておきます。そうして数週間も経てば飼育容器の中で徐々に自然のバランスが安定してきますので、少しずつ回数を増やしていってみてください。

ゴールデンハニードワーフグラミー

熱帯魚にはすぐにエサをあげたくなってしまうかもしれませんが、たとえエサを求めてきても飼育容器をセットしたその日はあげないようにすることが大切です。

水換えについて

注意しながらエサやりをしていても、飼育容器の中には次第に老廃物が蓄積してきます。これはすぐに悪影響をおよぼさなくても、やがては調和を壊してしまうことになりますので、熱帯魚の元気がなくなる前に水換えをしてあげるのが最小限の手間で管理するための飼い方の秘訣です。

熱帯魚、水草、水生コケ、光、エサの量、濾過バクテリアのバランスが取れていれば水はそれほど汚れませんので、普段は蒸発した分を足し水しておくだけで十分です。うまく環境が安定すれば数ヶ月も水換えなしに良い状態を保つこともできます。

熱帯魚水槽をセットして一ヶ月ほど経ってから、もし飼育容器がコケだらけになってしまいましたら、熱帯魚をいったん別の容器に移して、飼育容器を掃除してあげます。底砂には大切な濾過バクテリアが住んでいますので、掃除の際は水槽の水ですすぐように洗います。バクテリアは水道水で洗うと消滅してしまいますので、特にご注意ください。

ビーシュリンプ

その他

初めての方でも失敗しないためには、エサは常に控えめに与えること、飼いやすい種類の熱帯魚を1匹か2匹から飼い始めること、という2点が無理のない飼い方のポイントになります。

濾過器(フィルター)を購入して取り付けますと、より多くの熱帯魚を飼育できるようになりますが、その場合でも最初の二週間(できれば一ヶ月)は、やはり1匹か2匹だけで飼育してあげます。これは濾過器が水をきれいにするために必要な濾過バクテリアが集まるのに、とても長い日数がかかるからです。

照明時間が長すぎるとコケが生えやすくなりますので適度に調節します。自然界での水中の日照時間は陸上よりも少ないため、水草の光合成のためだけであれば1日8時間程度の照射で十分です。

また、水が茶色をおびてくることがありますが、これは流木から生じる腐食酸によるものです。腐食酸は水を弱酸性にする性質があり、特にベタやグラミーなどにとって優しい成分ですので、中が見えないほどにでもならない限りは害になることはありません。また、次第に出なくなってきます。